2023年
Pregnancy bias toward boys or girls: The Japan Environment and Children’s Study
So S, Tawara F, Taniguchi Y, Kanayama N; Japan Environment and Children’s Study (JECS) Group.
PLoS One. 2023 Jun 23;18(6):e0287752.
エコチル調査のデータを使用した研究です。この研究では、過去に連続して男児を妊娠・出産している女性は女児を連続して妊娠・出産している女性に比べて、次の児も男児である確率が7%高いことを明らかにしました。
2021年
Microscopy and biomimetics: the NanoSuit® method and image retrieval platform
Hariyama T, Takaku Y, Kawasaki H, Shimomura M, Senoh C, Yamahama Y, Hozumi A, Ito S, Matsuda N, Yamada S, Itoh T, Haseyama M, Ogawa T, Mori N, So S, Mitsuno H, Ohara M, Nomura S, Hirasaka M.
Microscopy (Oxf). 2022 1:1-12
浜医発の新しい電子顕微鏡観察技術であるNanoSuit法に関する総説に、共著者として参加させていただきました。
Dysregulation of intracellular pH is a cause of impaired capacitation in Slc22a14-deficient mice
Ito M, Unou M, Higuchi T, So S, Ito M, Yogo K
Reproduction. 2021 163:23-32
SLCトランスポーターであるSLC22A14が精子受精能獲得のために重炭酸イオンの取り込みに寄与していることを報告しました。静岡大学の与語圭一郎先生の研究のお手伝いをさせていただく形で参加させていただきました。
Serum thyroid-stimulating hormone receptor antibody levels and thyroid dysfunction after hysterosalpingography: a case-control study
So S, Hashimoto K, Mori M, Endo S, Yamaguchi W, Miyano N, Murabayashi N, Tawara F
Gynecol Endocrinol. 2021 6:1-4
甲状腺刺激ホルモン抗体を保有している女性は子宮卵管造営検査後に甲状腺機能亢進症を発症するリスクが高いことを明らかにしました。
Piezoelectric Sensor-Based Continuous Monitoring of Respiratory Rate During Sleep
So S, Jain D, Kanayama N
Journal of Medical and Biological Engineering 2021 4: 241–250
体動センサー(住友理工株式会社)を用いて睡眠時の呼吸を評価するためのプログラムを開発しました。呼吸数だけでなく、呼吸の安定性などが評価できることが特徴であり、今後は特に妊婦や新生児の呼吸の特徴づけや合併症や病気との関連性を明らかにしたいと考えています。
2020年
Risk factors of subclinical hypothyroidism and the potential contribution to miscarriage: A review
So S, Tawara F
Reprod Med Biol. 2020 Mar 18;19(3):232-242
妊娠初期の潜在性甲状腺機能低下症と流産の関連性についての総説。潜在性甲状腺機能低下症に関連した流産を予防するためにも妊娠初期の甲状腺機能検査は重要であると考えられます。
Beneficial effect of l-arginine in women using assisted reproductive technologies: a small-scale randomized controlled trial
So S, Yamaguchi W, Murabayashi N, Miyano N, Tawara F, Kanayama N
Nutr Res. 2020 Oct;82:67-73
凍結融解胚移植後の臨床成績へのアルギニンサプリメント服用効果を検証した臨床研究。妊娠率の上昇に大きな効果が期待できるという結果ではありませんが、明確な不妊原因がない女性ではわずかに妊娠率の上昇を認めました。アルギニンには血流を改善する効果があることから、子宮血流の滞りが不妊症の原因となっていた女性に効果があったのではないかと考えています。これを調べることを次の検討課題としています。
Impact of subchorionic hematoma in early pregnancy on obstetric complications: A retrospective cohort study in women who had live births after frozen-thawed embryo transfer
So S, Mochizuki O, Yamaguchi W, Murabayashi N, Miyano N, Tawara F
Reprod Med Biol. 2020 Aug 5;19(4):398-403
凍結融解胚移植により妊娠した女性において、妊娠12週以前に性器出血を伴う絨毛膜下血種を認める場合、胎盤が子宮に付着もしくは癒着する臨床的癒着胎盤の頻度が高いことが明らかになりました。妊娠中期以降に血種が消失していた場合でも臨床的癒着胎盤の頻度は高いことから胎盤が形成される妊娠初期における血種形成が影響していると考えられます。
2019年
Noninvasive evaluation of testicular function by measuring oxygen saturation of scrotal-testicular tissue
So S, Masuda H, Tamura N, Murabayashi N, Tawara F, Kanayama N
Reprod Biol. 2019 Sep;19(3):299-302
本検討では診察指装着型オキシメータにより測定した精巣の酸素飽和濃度と男性不妊症との関連性を評価しました。この結果により、無精子症の男性では精巣の酸素飽和濃度が高いことが示されました。 精巣の酸素飽和濃度測定の臨床的な有用性が示唆されました。
Effect of moderately increased thyroid-stimulating hormone levels and presence of thyroid antibodies on pregnancy among infertile women
So S, Yamaguchi W, Murabayashi N, Miyano N, Tawara F
Reprod Med Biol. 2019 Nov 11;19(1):82-88
妊娠初期の潜在性甲状腺機能低下症は流産の原因になることが知られており、多くの不妊治療施設では妊娠前から甲状腺機能の積極的な管理を行っています。甲状腺刺激ホルモン2.5mIU/L以上を潜在性甲状腺機能低下症として治療を行うことを推奨する報告がありますが、この基準を満たす対象者は多く過剰診療となっている可能性があります。本研究の共同研究機関である俵IVFクリニックでは全体の5%に相当するTSH 3.5 mIU/L以上を管理対象としています。本検討ではTSH 2.5-3.5 mIU/Lの対象者がTSH 2.5mIU/L未満の対象者に比べて不妊治療成績に影響がないかどうかを調べました。その結果、タイミング指導、人工受精、凍結融解胚移植後の妊娠率および流産率に違いがないことが明らかになりました。それゆえ、少なくともTSH 3.5 mIU/L未満の対象者は妊娠が成立するまでは経過観察で問題ないと考えられます。
2017年
The effect of oil and water-soluble contrast medium in hysterosalpingography on thyroid function
So S, Yamaguchi W, Tajima H, Nakayama T, Tamura N, Kanayama N, Tawara F
Gynecol Endocrinol. 2017 Sep;33(9):682-685
子宮卵管造営検査で使用する造影剤には大量のヨードが含まれています。そのため、 施術後に潜在性甲状腺機能低下症が発症することがあります。本検討では油性造影剤と水溶性造影剤の間で潜在性甲状腺機能低下症の発症頻度を比較しました。その結果、油性造影剤に比し、水溶性造影剤では潜在性甲状腺機能低下症の発症頻度が低いことが明らかになりました。水溶性造影剤は体内の貯留機関が短いことが理由と考えられます。